「うつろい」

うすれ行く記憶
それは冬の朝もや
どんなに確からしく思えた愛も
いえるはずなど無いと思えた傷跡も
いつしか静かに心に沈み
振りかえる道の彼方にかすむ
うすれ行く記憶
それは春の霞
そしてそれは
人々の救い